居酒屋『ぴ州』
投稿者 :榎本千絵 on
昨年8月に野鳥の水場用に設置した石製の菊鉢の中に、
ブルーのアパタイトの卵形のタンブルを入れたのがいけなかったのか?
12月になるまで、近づいてもくれませんでした。
青い卵がたくさん沈められているとでも思ったのでしょうか?
青い石が毒々しげに見えたのでしょうか?
多分そうです。
とにかく、12月からはやっと気を許してくれ、「居酒屋ぴ州」※の開店です。
※シジュウカラのことを「ピチュウ」と呼んでいるので、吉田戦車さんのプリプリ県に出てくる「居酒屋ぷ州」にちなむ。
山中湖は、1月はマイナス10度まで下がるため、朝は鉢の水がカチコチに凍り、シジュウカラやカワラヒワが、くちばしでつついて「飲みたいなあ」のサインを送ってくれます。
それをキッチンの窓からのぞいて、早速ポットにお湯を沸かして、
「居酒屋ぴ州」の開店準備をするのは、主人の仕事です。
(「くちばしで)ツンツンすれば、ホイホイ喜び勇んでお湯を持って行くとでも思っているんだろうな?・・・正解。」
一人つぶやきながら、ポットを持って外に出ると、
皆近くに集まって、わくわくします。
わくわくしているのが、伝わってくるのです。
声とニオイで、分かります(笑)
恐らく、100羽くらいはいるので、鳥の健康そうな匂いがいつもしていますが、どんな気持ちなのか、毎日嗅いでいると、なんとなく分かってくるのです。
それから、パーティーの始まりです。
大小いろんな鳥が集まって来て、水浴びをしたり、飲んだり。
他の鳥が水浴びをした後の水を飲むのは、特にかまわないそうです。
水浴びをするときは、頭から突っ込んで、思い切り羽をバシャバシャします。
冷たい氷の上の水なのに、とても気持ちよさそうです。
皆で順番待ちです。
周りが水浸しになります。
それから、お気に入りの桜の枝に止まってお日様を浴びながら、じっくりとグルーミングです。
その姿のかわいらしいこと。
お腹もいっぱいで、水浴びもし、太陽を浴びて、満足そうな様子です。
混群の名誉あるしんがりとして、私たちも非常に満足です。
凍てつく山中湖の最高の娯楽である、野鳥観察でした。